症状
主な症状
- 突然の鋭い胸の痛み: 特に片側の胸に感じることが多いです。
- 呼吸困難: 息が苦しく感じることがあり、深呼吸が困難になります。
- 乾いた咳: 咳が出ることが多いです。
- 肩や背中の痛み: 痛みが胸だけでなく、肩や背中に広がることがあります。
- 皮下気腫: 皮膚の下に空気がたまり、触るとポコポコと音がすることがあります。
補足症状
- 脈拍の変化: 脈が速くなる(頻脈)ことがあります。
- 蒼白: 肌の色が青白くなることがあります。
- 疲労感: 突然の疲れやすさを感じることがあります。
気胸の種類
気胸にはいくつかの種類があります:
- 自然気胸:特に原因がなく、突然発生することが多いです。若い男性や喫煙者に多く見られます。
- 外傷性気胸:胸部への外傷(例えば、交通事故や刺し傷)によって引き起こされます。
- 医原性気胸:医療処置(例えば、胸部手術や気管支鏡検査)によって引き起こされることがあります。
この中で一番多いのは自然気胸です。
自然気胸は、以下のように分類されます:
- 原発性自然気胸:特に原因がなく、主に若くて痩せ型の男性に多く見られます。肺の表面にできる小さな嚢(ブラ)が破裂することが原因です。
- 続発性自然気胸:基礎疾患(例:慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺結核、嚢胞性線維症、間質性肺疾患など)が原因で発生します。
- 月経随伴性気胸:女性の月経周期に関連して発生する稀なタイプの気胸です。
治療
気胸の診断には、胸部X線やCTスキャンが用いられます。治療方法は、気胸の重症度や症状のによって異なりますが、以下のような方法があります:
- 安静:小さな気胸の場合、自然に治癒することがあります。
- 胸腔穿刺:胸に針を刺して、胸腔内に溜まった空気を抜く方法です。軽度から中等度の気胸に適用されます。
- 胸腔ドレナージ:胸にチューブを挿入して、漏れた空気を排出します。
- 手術:以上の保存的治療しても空気漏れが止まらない場合や、再発を防ぐために、肺の破れた部分を切除・修復する手術が行われることがあります。
気胸は早期の診断と適切な治療が重要です。特に緊張性気胸は胸膜破れた後に空気が一方向にしか流れず、胸腔内に空気がたまり続ける状態。これにより、肺が完全にしぼむだけでなく、心臓や大血管が圧迫されるため、非常に危険で緊急の治療が必要です。
症状がある場合は、すぐに医療機関に相談してください。